BMキャピタルは国内の老舗ヘッジファンドとしての名声を築いています。
ヘッジファンドは運用の制限がなく、どのような相場環境でも収益獲得を狙う絶対収益型のファンドとしてしられています。
ただ、公募ファンドである投資信託とは違うので、どのようなスキームで運用されているのかと疑問に思った方もいらっしゃることと思います。
ヘッジファンドは私募ファンドという形で投資家から資金をつのり資産を運用しています。
本日はそもそも私募ファンドとはどのようなファンドなのかという点をお伝えした上で、BMキャピタルの運用スキームについてお伝えしていきたいと思います。
Contents
私募ファンドとは?
BMキャピタルは投資信託のような公募ファンドではなく私募ファンドという形態で運用がなされています。
公募ファンドは金融庁に登録したファンドのことです。金融庁の管轄下という安心感はありますが、運用手法も規制され自由な運用もできなくないというデメリットもあります。
公募ファンドである投資信託が受ける規制いついては大和総研の「投資信託の運用規制強化」という記事が参考になります。
デリバティブを用いて運用できる量に制限があったり、ある一定以上の銘柄に分散しなければいけない等の制限があることが記されています。
例えば1銘柄の比率が10%以内に収めることが定められており、大きなリターンが狙える銘柄に集中的に投資することができないという制限が挙げられています。
一方の私募ファンドは金融庁の規制を受けることなく運用を行っているファンドのことを指します。私募ファンドは以下の通り近年急激に伸びています。

私募ファンドといっても様々な方法があります。代表的な私募ファンドとしては以下の形態があります。
一般的な債券の募集を行う際は、金融庁へ取扱いの届出を行ったうえで不特定多数のお客様に対して勧誘を行います(公募)が、少数(50人未満)の投資家に対してのみ勧誘を行う場合や適格機関投資家のみを相手方とする場合など、一定の要件を満たす場合は私募と呼ばれ、届出義務などが免除されます。
適格機関投資家のみを対象にした勧誘を「プロ私募」と呼びます。また、勧誘の対象が50人未満に限定される方式を「少人数私募」と呼びます。私募はオーダーメイド商品を取り扱う場合などに用いられます。
参照:SMBC日興証券
上記のスキームは資金規模が大きい機関投資家から資金を預かることを想定されております。個人投資家50人から資金を募ったとしても大きな運用資産にはなりません。
ですので、BMキャピタルは多くの私募ファンドがとっている合同会社の持分権販売スキームを用いて個人投資家から資金を集めています。
合同会社の持分権販売スキームとは?
ではBMキャピタルの出資スキームである持分権販売スキームについてみていきたいと思います。
そもそも合同会社とは?
会社を設立した経験がある方ならわかると思いますが、会社法人には株式会社と合同会社の二つがあります。両者の違いは以下となります。
株式会社 | 合同会社 | |
意思決定 | 株主総会 | 総社員の同意 |
所有と経営 | 所有と経営の分離 | 原則同一 |
役員任期 | 最長10年 | なし |
決算 | Must | 不要 |
利益配分 | 出資比率 | 定款で規定 |
合同会社では会社に関する重要な事項については株主総会が必要になります。しかし、合同会社ではファンドマネージャーに意思決定権を集約することができます。
いちいち投資をする際に株主に意見を伺っていては速度の観点からも問題があります。また、ファンドマネージャーが辣腕を振るうことができませんからね。
合同会社として経営している大企業とは?
合同会社ときくと聞きなれないかもしれませんが、LLCと聞くと聞き馴染みがあるのではないでしょうか。
合同会社では「Limited Liability Company」という名前です。因みにGoogleの米国本社もGoogle LLCである合同会社として運営されています。
また、米国の大企業の日本支社も合同会社形式で運営されています。代表的な会社は以下です。
Apple Japan合同会社
グーグル合同会社
アマゾンジャパン合同会社
合同会社 西友 (ウォルマートの日本支社)
P&Gプレステージ合同会社
合同会社と聞くと怪しい組織と思われがちですが、実はメジャーな選択肢なのです。
合同会社の持分権販売スキームとは?
BMキャピタルは合同会社の持分権販売スキームを用いて投資家から資金を集めています。
合同会社の持分権販売スキームときくと仰々しいですが非常に単純なことです。
出資によって獲得した持分に応じてリターンが分配される仕組みということです。所謂、普通の投資信託と同じということです。
例えばわかりやすく例を出してみていきましょう。
ファンドの規模が50億円だとしましょう。そのうちの2000万円分が自分の出資分だとします。つまりファンド全体の0.4%が自分の出資分ということになります。
そして、今年10億円のリターンが出たとします。この0.4%分の400万円が元本に追加されて持分が2400万円となるということです。

そして、当然ですが引き出したい時に申し出れば四半期毎(3ヶ月毎)に引き出すことができます。
私募ファンドの中には詐欺ファンドが存在しており、元本が返ってこないケースも存在します。元本返済は抽選という怪しいファンドもあるので要注意です。
このようなファンドでは実際に運用はしていないポンジスキームの可能性が少なからず存在します。
そもそもポンジスキームというのがどのような詐欺なのか?
BMキャピタルがポンジスキームの疑いがあるのか?
という点についてお伝えしていますので興味のある方はご覧いただければと思います。
→ BMキャピタルは怪しい?疑われるポンジスキームの可能性について徹底検証!
筆者も家を購入する際に頭金の支払いのために部分的にではありますが引き出した経験があります。リターン含めて元本が返済されることは確認済みですので安心してよいでしょう。
スキームに違法性はないのか?
私募ファンドは公募ファンドではないので少なからず詐欺の可能性があります。
そのため、私も事前に違法性がないかを確認しました。結論としては以下の通り行政書士並びに弁護士事務所の見解にもある通り合法的なスキームとなっています。
株式や債券等、「有価証券」そのものでなくても、金融商品取引法上のみなし有価証券の私募については原則として金融商品取引業の登録が必要です。
しかし、合同会社が自らの資金調達のため、社員権を自ら募集又は私募する行為は、金融商品取引業の登録を受けずに行うことができます(金融商品取引法2条8項7号参照)。
これが、「合同会社の社員権募集スキームが金融商品取引法の登録の例外」といわれるゆえんです。
合同会社の社員権を、自ら販売する場合には、金融商品取引業の登録が必要がありません。そのため、資金調達の手段として、合同会社の社員権販売が行われているのです。
参照:弁護士「中野秀俊」
というより、このスキームは私募ファンドとしては割りと一般的なスキームなので一般的な方法で出資金を集めているということになります。
まとめ
BMキャピタルは投資信託のような公募ではなく私募として出資金を募集している私募ファンドです。
合同会社の持分権出資スキームという合法的なスキームで投資家から資金を集めており、投資信託と同じように持分に応じてリターンが配分される形で運用が行われています。
また、途中の引き出しも可能です。実際に筆者も引き出しした経験もあり、詐欺ファンドである可能性はないと断言できます。
ヘッジファンドという形式ゆえ、なかなか実態が掴めないBMキャピタル。
2015年から投資を行っている筆者によるBMキャピタルの全てをお伝えしているページは以下となります。以下の点をお伝えしています。
✔︎ 会社概要
✔︎ ヘッジファンドマネージャーがどんな人か?
✔︎ どのような投資手法で運用しているのか?
✔︎ 他のファンドと比較して魅力的なのか?
✔︎ 出資するための方法や解約の条件とは?
BMキャピタルに興味があるという方は是非ご覧いただければと思います。