BMキャピタルは私募ファンドで合同会社の持分権販売スキームで資金を募っているヘッジファンドです。
→ 私募ファンド「BMキャピタル」の運用スキームとは?合同会社の持分権販売スキームについてわかりやすく解説する!
私募という形で資金を集めて運用しているファンドで最も疑われるのがポンジスキームです。実際、筆者も運用する際に検討したファンドやスキームの中には限りなくポンジスキームであるというものがいくつも存在していました。
今回は、そもそもポンジスキームがどのようなスキームなのかをお伝えした上で、BMキャピタルがポンジスキームなのかという点について詳しくお伝えしていきたいと思います。
Contents
そもそもポンジスキームとは?
ポンジスキームはネズミ講の一種です。ポンジスキームとは顧客にほとんどリスクを負わせずに大きな利益を約束させる投資詐欺のことです。
ポンジスキームは新しい顧客を引き付けることに全精力を注ぎます。新しい顧客から得られた出資金は、正当な取引による利益として偽って開示され元からの投資家にリターンとして分配されます。

つまり、実際には運用を行っていないのに新しい投資家からの資金を既存の投資家に分配して、あたかもファンドとしてリターンを出しているように偽る詐欺ファンドということです。
ポンジスキームは古い投資家にリターンを提供し続けるために常に新しい投資の流れに依存しています。この流れが途絶えたときポンジスキームは崩壊します。
新規流入資金より既存の投資家への支払いの方が大きくなってしまえば、ファンドの規模は縮小します。ファンドの規模が縮小すれば胴元の旨味がなくなるので、ファンドが縮小に転じた時に蒸発するのです。
ポンジスキームの歴史
ポンジスキームという言葉は1920年にチャールズ・ポンジという詐欺師が作った造語です。彼の名前を冠してポンジスキームと呼ばれるようになったというわけです。
しかし、この種の投資詐欺の最初の記録は、1800年代半ばから後半までさかのぼることができます。
ドイツのアデル・スピッツダーとアメリカのサラ・ハウによって組織されました。実際、 ポンジスキームとして知られるようになったその手法は、チャールズ・ディケンズが1844年に発表した「マーティン・チャズルウィット」と1857年の「リトルドリット」という2つの小説に描かれています。
1919年のチャールズポンジの最初の計画は、アメリカの郵便事業に焦点を当てたものでした。当時、郵便局は国際返信券を開発し差出人が事前に郵便料金を購入し、手紙に同封することを可能にしていました。受信者は、そのクーポンを地元の郵便局に持って行き返信に必要な優先航空便の切手と交換できました。
そして、海外で購入する国際返信切手券による切手の交換レートと実際の外貨交換レートに差があり、利ざやを得ることができることに着目したのです。
この利鞘で40%のリターンが得られると投資家にふれまわり数千人から数百万ドルの資金を集めました。しかし、実際は国際返信切手券の購入にあてず既存の出資者に分配しており、破綻前提の詐欺であったことが判明。1920年に連邦当局によって逮捕されました。
ポンジスキームの特徴
ポンジスキームとして運用されているファンドの特徴は以下となっています。
1.少ないリスクで高いリターンが約束されていること
2.市況に左右されない安定したリターン
3.金融当局に登録されていない投資先
4.投資戦略が開示されてなかったり複雑すぎて説明できない
5.顧客が投資に関する正式な書類を見ることができない。
6.資金を引き出すことが困難
「1」と「2」は新規出資者をできる限り多く募るため。
「3」はそもそも詐欺ファンドが当局の登録を受けることができるわけないので当然。
「4」と「5」は投資家をけむに巻くため。
「6」は既存投資家が一気に資金を引き出せると破綻が早まるので資金引き出しに制限を設ける必要があるためです。
私募ファンドの時点で「3」は満たしているので、他の観点でBMキャピタルがポンジスキームではないかを検証していきたいと思います。
BMキャピタルのポンジスキームの可能性の可否
それでは各項目でBMキャピタルがポンジスキームの項目を満たしているのかという点について判定していきたいと思います。
少ないリスクで高いリターンが約束されているか?
これは所謂元本保証で高いリターンを喧伝するファンドのことを指します。
元本が保証されているのに、毎月数%のリターンが出ているようなファンドはポンジスキームの代表的な特徴ですね。
そもそも、頭に入れておいてほしいのが投資の神様と言われているウォーレンバフェットですら銘柄選択による超長期の平均リターンは年率14%程度であるということです。(運営するバークシャーハサウェイ社の保険会社特有の仕組みを使ってレバレッジを効かせているので最終リターンは20%となっていますが…)
特に投資とは関係ない怪しい経歴の人が運用しており、尚且つ年率20%を超えるようなリターンを出していると喧伝しているファンドはほぼポンジスキームと考えて警戒度を最大限高めることをおすすめします。
BMキャピタルは年率平均10%程度という非常に安心感のある数値を目指すとホームページに記載されています。元本保証もしていませんし、堅実なリターンを目指しているので当該項目には該当しないと考えて間違いないでしょう。

市況に左右されない安定したリターン
株式市場や債券市場、為替市場など価格が変動する資産には大きなうねりがあります。
アベノミクスのように好調な時もありますが、リーマンショックのように壊滅的な下落を被るような相場も存在します。
相場がまるで天気のように変化するにも関わらず、一定のリターンを出しているのであればポンジスキームを警戒した方がいいです。ポンジスキームでは運用によるリターンではなく、新規顧客からの出資金が既存投資家へのリターンの原資ですからね。
特に毎月一定程度の配当を出しているようなスキームのファンドにおいては警戒感を高めた方がよいでしょう。
BMキャピタルは下落耐性が高く7年間1度も年度ベースでマイナスリターンとなったことはありませんが、四半期ベースではマイナスになることもあります。
また、相場が好調な時は高いリターンを出すので、一定したリターンを出しているわけではありません。この項目もポンジスキームの要素として該当していないと考えてよいでしょう。
投資戦略が開示されてなかったり複雑すぎないか?
投資戦略について複雑すぎるスキームや、不透明な説明がおこなわれている場合はアウトです。そもそも月利で数%や年利20%以上のリターンを出し続けるスキームなんて存在しないので説明ができないのです。
BMキャピタルは伝統的なバリュー株投資にイベントドリブン戦略を組み合わせて運用していると開示しています。王道といえる手法ですので、当該項目も該当しません。

そして何より実際に投資先企業の大株主としても名前を連ねており投資を行っている実態が確認できるのでポンジスキームではないことは確定的です。

FXとか、仮想通貨のICOでリターンを得ていたり、怪しいところに出資をしてリターンを得ていますというようなファンドは要注意だと思います。
顧客が投資に関する正式な書類を見ることができる?
BMキャピタルでは面談時にファンドマネージャーやリターン、手数料や正式な契約書などの書類を見ることができる。
→ BMキャピタルの問い合わせ方法と面談の内容を体験談を元にわかりやすく解説!
透明性は高く、当該項目も該当しません。
資金を引き出すことが可能か?
ポンジスキームでは既存投資家の元本が引き上げられるとファンドから急速に資金が干上がります。そのため、既存投資家の元本部分について引き出しを制限するファンドが多くなっています。
私が実際に面談にいったファンドの中には元本の引き出しを抽選制にしたりしている怪しすぎるファンドもありました。また、決められた金額しか引き出せないという条項のファンドもありました。
BMキャピタルは決算が行われる四半期毎に一括でも部分的にでも投資資金を引き上げることができます。実際、筆者も家を購入する際に頭金支払いのために引き出しを実行したことがありますが、問題なく対応していただきました。

まとめ
私募ファンドの中には実際に運用していないのに、新規出資者の資金を既存の出資者に分配するポンジスキームが横行しています。
BMキャピタルではポンジスキームの要件を満たしておらず、まず間違いなくポンジスキームではないと断じて問題ないでしょう。実際に投資している証拠がありますからね。
以下でその他のBMキャピタルについて詳しく述べていますので参考にしていただければと思います。
ヘッジファンドという形式ゆえ、なかなか実態が掴めないBMキャピタル。
2015年から投資を行っている筆者によるBMキャピタルの全てをお伝えしているページは以下となります。以下の点をお伝えしています。
✔︎ 会社概要
✔︎ ヘッジファンドマネージャーがどんな人か?
✔︎ どのような投資手法で運用しているのか?
✔︎ 他のファンドと比較して魅力的なのか?
✔︎ 出資するための方法や解約の条件とは?
BMキャピタルに興味があるという方は是非ご覧いただければと思います。